奈良は、古都の町家再生や、遠方に住む相続オーナーが管理する物件など、現地に来店してもらいにくい取引が多い地域でもあります。「重要事項説明はオンラインでできる」「契約書もハンコレスに」——不動産取引のデジタル化は、こうした奈良の事情とも相性がよい変化です。ただし、法律に基づく手続きだけに、正しく理解して進めることが大切です。用語と制度を、中立に整理します。
「重要事項説明」「IT重説」とは
重要事項説明とは、宅地建物取引業法(宅建業法)に基づき、契約の前に宅地建物取引士が、物件や契約条件の重要な事項を説明する手続きです。買主・借主が不利益を被らないよう定められた、契約前の大切なステップ。説明は重要事項説明書(いわゆる35条書面)を用いて行います。
IT重説は、この重要事項説明をテレビ会議などのITを使ってオンラインで行う方法です。賃貸取引では2017年10月から、売買取引では2021年3月から本格的に運用されています。来店が不要になり、遠方の顧客・オーナーにも対応しやすくなりました。
電子契約・書面の電子化はどこまで進んだか
2022年5月の宅建業法改正により、重要事項説明書や契約書面などを、相手方の承諾を得たうえで電磁的方法(電子)で交付できるようになりました。これにより、重説から契約までを一貫してオンラインで進めやすくなっています。
※ 法制度は改正されることがあり、要件・運用の細部も変わります。実際の取引では、必ず最新の宅建業法・ガイドライン等をご確認ください。ここでの説明は一般的な整理であり、個別の法的助言ではありません。
DXで、実務はこう変わる
- 来店不要:オンラインで重説・契約が完結しやすく。遠方の相続オーナーとのやり取りもスムーズに
- 書類作成の自動化:重説書・契約書をひな形から作成し、転記ミスを削減
- 電子保存:契約書類をデータで保存・検索(電子帳簿保存法などの要件に留意)
- 進捗管理:どの案件がどの段階か、抜け漏れを防ぐ
取り組み方と注意点
- 対象取引を決める(まずは賃貸から、など)
- IT重説の通信・本人確認・録画などの運用ルールを整える
- 書類作成・保存の電子化を進める
- 顧客・オーナーへの承諾取得の流れを固める
つまずきやすいのは、通信トラブルへの備え、相手の承諾の取り方、電子保存の要件です。ツール導入だけでなく、現場の運用ルールまで含めて設計することが大切です。
まとめ
- 重要事項説明は宅建業法に基づく契約前の説明。IT重説はそのオンライン版
- 賃貸は2017年、売買は2021年から本格運用。書面の電子交付も可能に
- 遠方オーナー・来店しにくい顧客が多い奈良では、特にメリットが大きい
- 制度は変わるため、最新の確認を前提に、運用ルールまで設計する
関西エリアは、常駐スタッフが対応します
私たちのオフィス拠点は山口・東京ですが、関西には常駐スタッフが在籍しています。オンラインはもちろん、現地での対面のご相談・訪問にも対応できます。オンライン化は、ツール選びより「現場の運用をどう回すか」が肝心です。書類作成の自動化や、社員が自分で回せる内製化を含めて伴走します。
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